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第89回日本陸上競技選手権大会50km競歩 第44回全日本競歩輪島大会 (M)50km山崎勇喜

(C)photo kishimoto


第89回
日本陸上競技選手権大会50km競歩
第44回全日本競歩輪島大会
(M)50km
山崎勇喜

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vol.247-1(2005年 4月20日発行)
杉山 茂/スポーツプロデューサー


春とともに早慶レガッタ100年



岡崎 満義/ジャーナリスト
   〜長距離耐久乗馬レースに挑戦した夫婦〜
    ―第15回ミズノスポーツライター賞優秀賞作品―
滝口 隆司/毎日新聞運動部
   〜不穏な空気が漂う北京五輪〜

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春とともに早慶レガッタ100年
杉山 茂/スポーツプロデューサー)

 かつて学生スポーツは、四季の訪れを告げる風物詩でもあった。

 なかでも、東京・隅田川でのボートレース「早慶レガッタ」は、代表的なイベントといえ、人気を集めたものだ。

 そのレースが、第1回(1905年=明治38年)以来ちょうど100年となり、久々に話題の花が咲いた(4月17日)。

 50年代、10もの橋をくぐる6000mの長丁場(今年は3000m)で争われた頃は、橋の上や沿岸は鈴なりの人で賑わい、クルーの漕力を占う「土手評」などといった洒落た言葉も生まれたが、水質汚染や護岸工事などで川を離れ、一気にイベントへの興味も遠のいた。

 70年代後半「隅田川がかなりきれいになった」との評判をともなって、伝統のコースへ戻ってきたが、学生スポーツ全般の冷えこみと時を一(いつ)にした感じで、盛況の復活とはならず、メディアの関心は薄いままで過ぎた。

 100年、の重みで、今年のレースは、例年より注目度は高く、関係者の声もはずんでいたが、来年以降の活況、ましてや学生スポーツ“復興”への火口になるかとなれば、正直なところ、心もとない。

 学生スポーツの大きな切り札は“季節感”だ。

 新春の大学駅伝(東京−箱根往復)が、あれほどの見物人を集めるのも、ラグビーやアメリカンフットボールの盛り上がりも“季”をとらえていることと無関係ではない。

 これをサンプルに夏のウォーターポロやダイビング、秋のサッカーやホッケー・・・。ナイトゲームで日程を組めるなら、日本リーグや社会人スポーツとは異なった魅力を発揮できるのではないか。

 ところでボート。歴史の古さがためか「するスポーツ」の域に留まりすぎてはいないか。

 「早慶レガッタ」は、今年は2万人を越える人出、とされたが、過去の資料などを見ると「両岸には10万人を越す大観衆が・・・」などといった記述もある。「見る」面白さを備えているのだ。

 ピクニック気分のキャッチフレーズはベースボールの外野席より、はるかにボートが似合う。

 常設のボートコースでイベントを定着させ、季節を味わえるような「見せる」工夫をこらせば、ファミリー時代に新たな展開を期待できよう。今夏8月には岐阜(長良川)で世界ボート選手権が開かれる。その華やかな雰囲気もスポーツを支える大きな要素だ―。


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