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| サッカーコラムVOL.004<06.03.31> |
毅然として【葉山 洋/マーケティング・コンサルタント】 |
| 昨年12月、私はFIFAクラブ世界選手権(CWC)の日本開催を前に、そのトーナメント・フォーマットの非常識さを指摘した。ホスト国チームが参加しない世界大会はおよそ盛り上がりに欠けると思ったからだ。結果は予想通りだった。
私の論点はシンプルだ。世界選手権、あるいは地域(大陸ごと)の選手権の成否は、開催地の盛り上り如何に全面的に依存する。よって地元チーム(選手)の参加、そして活躍は「MUST」なのだ。別にサッカーに限ったことではない。多くの日本人にとって昨年のCWCで注目に値したのは、結局のところシドニーFCのメンバーとしてピッチに登場したベテランの三浦カズだった。
大会の直後にカズはチームを去った。これは日本サイドが捻り出した精一杯の「地元サービス」だっただろうが、あまりに本質に背を向けた演出である。悲しくさえ思う。
3月17日、チューリッヒで行われたFIFA理事会において、CWC運営委員会が提出した開催国チームの参加を認めようという議案が否決された。
日本側の意見を反映したCWC運営委員会の案は、昨年大会の反省に立ち、観客動員や注目度を改善する目的でJ1優勝クラブの参加への道を開くものだった。しかし、FIFA理事会ではあくまで6大陸のクラブ選手権優勝チームだけに出場枠を限定すべし、という結論に至ったという。
今年も継続して大会を開催する日本の関係者としては、受け入れがたい審議結果であろう。国際大会のあり方の基本中の基本を無視したFIFA理事会の頑迷さにも困ったものだ。
ヨーロッパ、南アメリカ、セントラル・アメリカ、アフリカ、アジア、オセアニアで個別に開催されるクラブ選手権の「優勝チームによる世界一決定」という大会趣旨を尊重するなら、FIFA理事会の意向が正論であることは間違いない。しかしナショナルチームによる同様の世界大会、コンフェデレーション・カップでは、開催国チーム枠が初めから設けられていたのは如何なることか。
これは自己矛盾ではないだろうか。
しかし、ナショナルチームとクラブでは本質が異なるとも言える。クラブは象徴的に国を代表するものではないからだ。だとするなら、私は大会フォーマットもクラブ対抗戦の本質に戻すべきだと思う。言うまでもなくホームアンドアウェイである。
日本サッカー協会は開催国枠を確保すべくFIFAとさらに交渉を続けるのだろうか。
いや、テレビ局やスポンサーの意向もあるだろうが、ここは正論をもって対峙すべきだと申し上げたい。これ以上拘泥せず、本年度の開催権を返上すべきである。自国チームが出ないイベントに庭先を貸す必要は全くない。FIFAがどうしてもCWCを実施したいのなら、ホームアンドアウェイを採用して、開催したらよい。
ビッグクラブとの軋轢の中でクラブ・ワールドカップの継続を最も望んでいるのは、誰あろうFIFAなのだ。大陸連盟でも、各クラブでも、ましてや日本でもない。ここは毅然として、本来のあり方を見極めるべきだろう。
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