第19回ミズノスポーツメントール賞

第19回ミズノスポーツメントール賞発表(2009年3月4日)
2008年度 第19回 ミズノスポーツメントール賞 受賞作品
スポーツライター賞はこちらをご覧ください
------------------------------------
「2008年度 ミズノ スポーツメントール賞」受賞者決定

 (財)ミズノスポーツ振興会及び(財)ミズノ国際スポーツ交流財団では、(財)日本体育協会、(財)日本オリンピック委員会と共催で、1990年度より「ミズノ スポーツメントール賞」を制定しています。この賞は、我が国の競技スポーツおよび地域スポーツにおいて選手の強化・育成ならびに地域スポーツの普及・振興に貢献した指導者を顕彰するとともに、優秀な指導者の育成を目的に制定したものです。
 3月4日、グランドプリンスホテル高輪で2008年度選考委員会を開き、受賞者を以下の通り決定いたしました。今回より、副賞賞金を「メントール賞 シルバー」は100万円へ、「メントール賞」は50万円としました。
 なお、この「ミズノ スポーツメントール賞」の表彰式を4月21日にグランドプリンスホテル新高輪で行います。

【ミズノ スポーツメントール賞 ゴールド】(トロフィー、副賞200万円)
  久世 由美子 氏(中京大学水泳部コーチ、日本水泳連盟強化コーチ)

【ミズノ スポーツメントール賞 シルバー】(トロフィー、副賞各100万円)
  具志堅 幸司 氏(日本体育大学体操部監督)
  永松 孝子  氏(大分県体育協会 指導員(なぎなた))

【ミズノ スポーツメントール賞】(トロフィー、副賞各50万円)
  松岡 義之 氏(コマツ女子柔道部監督、全日本柔道連盟強化委員)
  川本 和久 氏(福島大学陸上競技部監督)
  蒲生 晴明 氏(中部大学ハンドボール部監督)
  藤原 篤  氏(山梨県体育協会 スポーツドクター)
  長岡 はと美氏(長野県体育協会 上級指導員(カーリング))
  西川 勤也 氏(愛知県体育協会 ジュニアスポーツ指導員)
  荒木 澄子 氏(兵庫県体育協会 上級指導員(卓球))
  地川 一芳 氏(山口県体育協会 指導員(ソフトボール))

【久世由美子氏コメント】
「地方からスタートし、日本選手権、オリンピックと終始一貫して指導をしてきたことを、このような形で評価していただけたことは、コーチ冥利に尽きます。ご支援いただいた皆さまに感謝申し上げます」。

受賞者及び選考理由:
●久世 由美子(くぜ ゆみこ)氏  62歳
     (中京大学水泳部コーチ、日本水泳連盟強化コーチ)
 幼少時より約20年間、松田丈志選手を指導。恵まれない練習環境の中で、松田選手をアテネ、北京の2大会に導き、同選手はアテネでは400m自由形で決勝進出、北京では、200mバタフライで銅メダルを獲得した。
 指導している主な選手・チーム(東海スイミングクラブ→中京大学にて指導) 
松田丈志 2006年ドーハアジア大会 男子200mバタフライ2位
     2008年北京オリンピック 男子200mバタフライ3位

●具志堅 幸司(ぐしけん こうじ)氏   52歳
(日本体育大学体操競技部監督)
 ロサンゼルスオリンピックでは個人総合で金、種目別では金銀銅、団体総合でも銅メダルを獲得。引退後は、日本体育大学体操競技部で指導に当たるとともに、日本体操協会ではナショナルチームの強化育成を行っている。平成17年に北京オリンピック強化本部長に就任、'06世界選手権で冨田、水鳥選手が個人総合で金、銀メダル、北京オリンピックでは、内村選手が個人総合銀メダル、団体総合で銀メダルを獲得。    
 指導している主な選手・チーム(日本体育大学にて指導)
水鳥寿思 2004年アテネオリンピック 男子団体総合1位
内村航平 2008年北京オリンピック  男子個人総合2位、団体総合2位
沖口 誠 2008年北京オリンピック  男子団体総合2位
 
●永松 孝子(ながまつ たかこ)氏  82歳
(大分県体育教会 指導員(なぎなた))
 昭和45年に、当時普及していなかった小学生の体操教室を開設し、毎年、250〜300名の入講生を集め、多くのインターハイ選手を輩出するなど、大分県の体操競技力向上に貢献した。
その体操での実績から、大分県のなぎなた普及のため、昭和58年に同氏が大分県なぎなた連盟理事長に就任すると、なぎなた競技の普及及び振興、競技力の向上に努め、大分県は国民体育大会での連続入賞や、全国都道府県対抗大会の優勝など素晴らしい実績を残している。また、指導者の育成にも努め、多くの優秀な後継者が各地で活躍している。
 同氏は、平成4年に東部スポーツ少年団を結成し、指導に尽力する一方で、同氏が育成したなぎなた選手が中学や高校の教員となり、なぎなたの指導者として活躍している。同氏は、これらの指導者らと連携を図りながら、小学生・中学生・高校生の一貫指導体制を確立し、なぎなたの普及及び競技力向上に貢献している。

●松岡 義之(まつおか よしゆき)氏   51歳
(コマツ女子柔道部監督、全日本柔道連盟強化委員)
 ジュニア時代の谷本歩実選手の素質を見出し、所属先と全日本において常に指導した結果、オリンピック2連覇を達成した。全日本では、女子57kg級も担当、佐藤愛子選手が'07世界選手権3位、'08北京オリンピック7位であった。
 指導している主な選手・チーム(コマツ柔道部、ナショナルチーム編成時に指導)
谷本歩実  2004年アテネ、2008年北京オリンピック1位
佐藤愛子  2008年北京オリンピック7位
杉本美香  2008年世界無差別選手権3位

●川本 和久(かわもと かずひさ)氏  51歳
(福島大学陸上競技部監督)
 福島大学にて24年間監督を務め、この間に指導した女子競技者が100m、400m、400mH、走幅跳、4×400mリレーの各種目で現日本記録保持者となっている。さらに、北京オリンピックにおいて、日本女子としては初出場の4×400mリレーメンバーは全て氏が指導する選手であった。氏の日本陸上界における女子選手育成の育成への貢献度は非常に高い。
 指導している主な選手・チーム(福島大学陸上部にて指導)
二瓶秀子  女子100m日本記録保持者
丹野麻美  女子400m日本記録保持者
池田久美子 女子走幅跳日本記録保持者

●蒲生 晴明(がもう せいめい)氏  54歳
(中部大学ハンドボール部監督)
 選手としてモントリオール、モスクワ、ロサンゼルスの代表に選出。大同特殊鋼では、選手、プレイングマネージャー、監督、総監督を歴任、その指導力から全日本コーチ・監督に抜擢され、'95世界選手権出場、アジア大会銀メダル等の成績をあげた。監督退任後は、一貫指導システム(ナショナルトレーニングシステム)を構築、平成12年よりスタートさせ、現在の強化体制を築いた。JOCや文科省の競技者育成・指導者育成の各委員も歴任し今に至っている。
 指導している主な選手・チーム(大同特殊鋼、全日本にて指導)
酒巻清治、中山剛、橋本行弘、岩本真典 他多数  

●藤原 篤(ふじわら あつし)氏  56歳
(山梨県体育協会 スポーツドクター)
 (財)山梨県体育協会スポーツ医・科学委員会副委員長及び競技力向上対策本部委員として、広く県民のスポーツ振興並びに競技力向上に献身的な努力をしている。
 山梨県のスポーツ医・科学分野をリードし、特にアンチ・ドーピングに関しては県内では第一人者であり、山梨県の競技者及びその関係者、また一般県民にアンチ・ドーピングの知識の啓発、意識付けをするため尽力してきた。競技者、一般県民、薬剤師会などを対象としたアンチ・ドーピング講習会、研修会は毎年開催され、その講師としても活躍。地元山梨大学教育人間科学部においてスポーツ医学の講義を担当し、体育・スポーツ専攻学生に対してスポーツ医・科学の重要性を説いている。
 また、国民体育大会においては、山梨県選手団帯同ドクターとして、平成6年の第49回大会から毎年国体に参加するとともに、平成14年からは第57回冬季国体にも参加し、選手への医・科学的サポートに大きく寄与している。

●長岡 はと美(ながおか はとみ)氏  55歳
(長野県体育協会 上級指導員(カーリング))
 2006年のトリノオリンピックでの「チーム青森」の活躍により、ようやくその知名度を上げてきたとカーリング競技は、東信州の軽井沢町・御代田町では長野オリンピックの正式種目採用が決定される以前から盛んに行われていたが、当時はまだ専用施設の無い状況下にあってアイスホッケーリンクを借用しマジックインクでハウスを表示し、大会を開催するなど不遇の時代であった。
 同氏は、こうした時代から競技の普及及び競技力向上に積極的に取り組み、御代田町に有志による手作りのカーリングホールを開設する際にも中心的役割を果たしてきた。
 また、自らも競技者として日本選手権等にも多数出場し、シニア(50歳以上)の世界選手権において準優勝した経歴を持つ一方、後進の指導にも熱心であり、普及のため各種教室の講師を務めている。NPO法人スポーツコミュニティ軽井沢クラブ(SC軽井沢クラブ)においてジュニアの育成に熱心に取り組んでいる。その結果、日本ジュニア選手権大会を3回制覇するなど、その指導力には定評がある。一方で、同氏が指導する一般男子においても日本選手権を2連覇中であり、SC軽井沢クラブの選手は日本代表としても活躍中である。

●西川 勤也(にしかわ きんや)氏  78歳
(愛知県体育協会 ジュニアスポーツ指導員)
 中学校の教員であった同氏は、名古屋市立の中学校においてハンドボール部の顧問となり、ハンドボールの指導を永年続け、愛知県のハンドボール競技の普及及び発展に尽力した。その一方で、昭和44年に自らが中心となって「正色スポーツ少年団」を設立し、正色スポーツ少年団代表及び指導者として、永年にわたり地域における青少年の健全な育成に貢献している。
 同氏は、ハンドボール競技の指導の他、愛知県スポーツ少年団副本部長、スポーツ指導者協議会会長として、愛知県スポーツ少年団組織の充実と指導者の資質向上に大きく貢献をしている。愛知県スポーツ少年団発足当初より78歳の現在まで、愛知県スポーツ少年団の牽引者として子どもの体力向上、地域の子育てを提唱し実践し続けたことは、特筆すべきものがある。
       
●荒木 澄子(あらき すみこ)氏  71歳
(兵庫県体育協会 上級指導員(卓球))
 昭和53年当時、既婚女性のスポーツ参加意識が低かった時代に、卓球への参加を積極的に呼びかけて学校PTA単位やクラブチームの立ち上げに大いに貢献し、男子を上回る活動人数規模にまで育て上げた。
 指導に関しても幼稚園児から高齢者に至るまで幅広く対応し、そのコーチ理論と姿勢は受講者から高い信頼を得ている。主な功績としては、小学生バンビの部シングルス全国優勝、クラブ団体選手権小中学生の部男女同時全国第2位入賞、マスターの部でも全国2位・3位と入賞する選手を輩出した。国体選手や卓球日本1部リーグへも選手を送り出し、その指導には定評がある。
 現在、伊丹市体育協会(30団体加盟)の理事長として伊丹市のスポーツ振興に大いに寄与するとともに、(財)兵庫県体育協会評議員として協会の運営等に係わっている。

●地川 一芳(ちかわ かずよし)氏  57歳
(山口県体育協会 指導員(ソフトボール))
 昭和55年から、甲子園出場などの豊富な野球経験と優れた技術経験を請われて岩国市川下地区の小学生ソフトボールチームの指導を始める。
 平成2年には同氏が監督を務める岩国選抜小学生男子チームが山口県代表として全国大会に出場すると、翌年の平成3年には、岩国少年ソフトボール同好会の参画を、岩国市だけではなく、玖珂郡、周南市まで広げ、より多くの小学生が参加できるよう尽力した。
 平成7年には岩国選抜小学生女子チームを結成し、平成9年から平成20年まで12年連続で山口県代表として全国大会に出場している。
 同氏の指導により、競技力の向上は近年著しく、平成18年には男女とも全国大会ベスト8、平成20年全日本春季男子大会第3位、同年夏季大会準優勝と快挙を成し遂げている。
 会社勤めの傍ら30年余りにわたり、ひたむきな情熱と統率力をもって岩国市の小学生ソフトボール競技の今日を確立した功績は極めて大きい。


名   称 :2008年度 ミズノ スポーツメントール賞

目的及び :過去継続して我が国における優秀選手の育成に務めた指導者およびその周辺の指導者、
選考基準  ならびに長年にわたり継続して地域スポーツの振興に尽力した指導者の顕彰

選考委員 :委員長   竹 田 恆 和 氏((財)日本オリンピック委員会会長)
       委 員   泉  正 文 氏((財)日本体育協会常務理事)
        〃   監 物 永 三 氏((財)日本体育協会常務理事)
        〃    森  正 博 氏((財)日本体育協会常務理事)
        〃   福 田 富 昭 氏((財)日本オリンピック委員会常務理事)
        〃   田 中 英 寿 氏((財)日本オリンピック委員会常務理事)
        〃   水野 正人 氏((財)ミズノスポーツ振興会会長 ミズノ渇長)
                                         ※順不同

対象者 :国内外を問わず我が国の競技スポーツの指導者および地域スポーツの指導者

(お問合せ先)
  (財)ミズノスポーツ振興会 事務局  内橋    TEL.03(3233)7009
  ミ ズ ノ 東 京 広 報 課       澤井・木水 TEL.03(3233)7037
  ミ ズ ノ 大 阪 広 報 課       高橋・大澤 TEL.06(6614)8373

過去の受賞記録
財団法人 ミズノスポーツ振興会 のミズノスポーツメントール賞サイトをご覧ください

HOME