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2006トリノ冬季パラリンピック競技大会 クロスカントリースキー 座位 プラジェラートプラン
(C)photo kishimoto

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2006トリノ・パラリンピック特集F(2006年3月16日トリノ発)
角田 麻子/スポーツライター

今大会男子初のメダル!

アルペンスキー大回転の男子立位・東海将彦選手が銀メダル
            


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今大会男子初のメダル!
アルペンスキー大回転の男子立位・東海将彦選手が銀メダル
(角田 麻子/スポーツライター)

 ついに来た! メダル有力候補といわれながら、アルペンスキー男子立位の滑降7位、スーパー大回転5位とメダルに一歩手が届かないでいた東海将彦選手が、みごと大回転で銀メダルに輝いた。

もともとスキーの選手を目指し、アメリカ留学もしていたことがある東海選手。ところがゲレンデでの事故で脊髄を損傷し、歩くことはできても、下肢に麻痺が残る状態となった。そんな東海選手が再び輝きを取り戻したのは、やはりゲレンデであった。障害者スキーと出会ってからはもともと下地があるのですぐに頭角をあらわし、ワールドカップでも優勝を重ねるまでになったのだ。それでも障害を負ってから本格的にスキーを始めて4年。ここまでの道のりは決して楽なものだったわけではない。

 そしてようやく訪れた初出場のパラリンピックは、本人も「ワールドカップとは全然違う」と言うように、強豪選手も緊張からか固くなり守りの滑りをしていた。その中で、1本目3位につけていた東海選手は2本目でも攻めの姿勢で滑りきり、みごと順位をあげて2位に。「不得意種目」と言っていた大回転で、見事念願のメダルを手にしたのだった。

 すでにワールドカップなどで数々のメダルを手にしている東海選手だが、「このメダルはほかのものと比べものにならない」と語った。一度はケガでスキーを断念した男が、再びスキーの、それも大舞台に戻ってきたのだ。大きな大会で活躍することを夢見てスキーの練習に明け暮れていたころからの、まさに「夢の舞台」。

 表彰式後、スタッフやほかの選手からの祝福を受け、銀メダルを首に下げ戻ってきた東海選手の目からは涙が溢れた。けれども夢の舞台には続きがある。トリノパラリンピック・アルペンスキー最後の種目は得意のスラローム。さらに輝く金色のメダルを目指し、一度は夢を失ったゲレンデという場所で、一番輝く男になってほしい。


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