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100号記念メッセージ

■vol.133 (2003年2月12日発行)

【杉山 茂】ラグビー界「トップ」と「大学」の共存を期待
【早瀬利之】ラグビー「リコー対早稲田」戦に思う
【松原 明】レイダースの完敗
【市川一夫】スポーツ用品見本市の灯を消すな


◇ラグビー界「トップ」と「大学」の共存を期待
(杉山 茂/スポーツプロデューサー)

現行のシステムでは最後となるラグビーの日本選手権1回戦を特別の目で見ていた(2月9日・東京秩父宮ラグビー場)。

大学チームが、いかに社会人に食い下がるかといういつもながらの話題は、これもまた、いつものように空しく散った。

1987年に早大が東芝府中を破ったあと、大学勢は15年間29試合、社会人を倒していない。この中には100点ゲームも3試合含まれ、とても"頂上決戦"とは云い難かった。

事情(敗因)は云い尽くされてきた。せめて試験期でなければ、などとの弁明は論外だ。

さて、来シーズンから社会人(企業系)チームによる「トップリーグ」が開始される。胸をときめかすに十分な企画だが、はたして、大学同士のカードがこれまで以上の熱気に包まれるだろうか。

東京6大学野球とプロベースボール(セ・パ両リーグ)を引き合いに出す見方もあるが、私はちょっと違う。

6大学野球は「ベースボールスポーツ」としての魅力が、いつの頃からか乏しくなっていたのだ。

その点、ラグビーは、東西のトップクラスといわれる大学が「学生ラグビー」としてのレベルを維持し、むしろ、シーズン毎に実力を引き上げている。大学ラグビーは充分、独自の魅力を貯え、「トップリーグ」とは別の人気を確保できるのではないか。

多くのスポーツは、社会人の国際レベルを目指すモチベーションに対抗することができず、かと言って、大学独自の特長を売り出すでもなかった。チームスポーツが各日本リーグに押しまくられたのは当然である。

ラグビーは、その点、違う予感がある。例が飛躍しすぎるかもしれないが、アメリカにおけるフットボールとバスケットボールのプロとカレッジの共存に似た形をイメージできる。

この期待が当れば、ラグビーは、サッカーと違った展開を打ち出すことも可能だ。

半面、「トップリーグ」のエンジンがかかるのに時間が要るということにもなるが、現代のスポーツファンは、「よいもの」への鑑賞力が優れている。チームや選手に少々なじみが薄くとも、ラグビーの素晴らしさが発揮されれば、すぐに盛り上ろう。

この日、法大、早大にかけられたスタンドからの声援は印象的であった。

5トライ3ゴールで31点を上げた早大への拍手は、今シーズンの同チームへというより、40年間戦い続けてきた全ての大学チームと、いつまでも大学ラグビーの良さが失われないことを信じて贈られたものではなかったろうか。

「トップリーグ」と「大学」を見られる来シーズンが、早くも待ち遠しい。

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◇ラグビー「リコー対早稲田」戦に思う
(早瀬利之/作家)

私も田舎の高校時代、ラグビーをやった。バックの14番ウィング。

と言っても、草野球ならぬ「草ラグビー」。ラグビー部員とは別に、寮生の同好会である。顔面傷だらけで、今も右側の頬には栄光の傷がある。皮をはぐこと2回。ガーゼをペタッとはって通学した思い出がある。

それだけに、相手のデカイ、フォワードの男が体当たりすると、やはり、怯んでしまった。ラインすれすれで走ってトライしたが、その時、体当たりを喰らって吹っ飛ばされ、失神したこともある。

先日の「リコー対早稲田」戦を見ていたとき、リコーはトンガとニュージーランドのデカイ選手が2人もいて、これは学生がかわいそうに思えた。そればかりか、顔ぶれを見た瞬間、「40対0に終わるな」と直感した。

勝負ありと決めて、安心してテレビを見た。結果はもっと悲惨に終わった。

学生対外人助っ人2名を抱えた実業団との試合はどんなものかな、と運営に疑問を抱いた一人である。

「学生だって外人選手がいるではないか」という向きもあるが、実業団は、スポーツビジネスとして採用していて、勝つためのチームづくりをやっている。それに対して、学生の場合は、ビジネスではなく、誰でもスカウトはできない。そのことを考えると、「ラグビー日本一戦」はアンフェアだ。ボクシングで言うと、ヘビー級対フライ級の戦いである。

結果の見えているスポーツほど、つまらないものはない。

ましてラグビーは体力の世界。不意を突いて中央突破もあるが、90%はフォワードの体力勝負の世界。

実業団は、外人選手を規制するなど考える必要がある。

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◇レイダースの完敗
(松原 明/東京中日スポーツ)

1月26日、サンディゴで行われた「スーパーボウル」で、攻撃NO.1と言われていたオークランド・レイダースが、初出場のタンパベイ・バッカニアーズに完敗した。

史上初の5つのインターセプトを奪われる敗戦に背景には、異例の5万ドル(約590万円)もの高額罰金処分を受けた、チームの規律の乱れがある。

規約に決まられている連日のメディア会見に無断欠席、選手の態度の悪さ、遅刻は数知れずの乱れように、抗議を受けたNFLが処分したものだ。

かつて、1996年に出場した、ピッツバーグ・スティーラーズも、2日目の会見に数十人の選手が無断欠席し、2万ドル(約260万円)の罰金を食い、スーパーボウルもダラス・カウボーイズに完敗した歴史がある。

NFLは独特の会見システムがあり、「練習はすべて非公開だが、4日間だけ、毎日、各チーム1時間、早朝の会見を行う。全員必ず出席する」協定を結んでいる。

早朝の会見で1時間も拘束されるのは辛い。だが、協定した以上、約束は守らなければいけない。

違反したチームには勝利は来ない。

この鉄則に外れたレイダースから王座が去ったのも当然かもしれない。

彼らは再び復活するだろうか。

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◇スポーツ用品見本市の灯を消すな
(市川一夫/スポーツライター)

例年2月はスポーツ用品の見本市で賑わいを見せる季節である。海外ではザ・スーパーショー(ラスベガス)、PGAショー(オーランド)、ISPO(ミュンヘン)などの定番見本市が例年通り盛大に開催された。

世界のトップブランドは勿論のこと、メジャーブランドに成り上がろうという新興ブランドが所狭しと商品展示し、バイヤーを待ち受けていて活気に満ち溢れ、国内はもとより世界中から、多くのバイヤー、生産・PR関係者、スキー場、ゴルフ場、スポーツ施設、団体、大会主催者、マスコミなど多数が詰めかけ、情報の受発信が行われる。

さて、世界で2番目のスポーツ用品マーケットと呼ばれて久しい日本はどうか?

恒例の東京スポーツビジネスショー(卸商組合主催)、ゴルフフェア(ゴルフ用品協会主催)、他にX−TRAIL(スノーボード協会主催)などが東京ビックサイト(お台場)で同期日開催される中、これらの目玉であるスポーツ・ジャパンはとうとう休止に追い込まれた。

主催者である(社)スポーツ産業団体連合会(JSIF)では、外部専門家を加えた検討委員会を設け、規模の縮小、運営方式変更など、継続開催に向け画策したが、理事会での議論、検討までには至らず、中止の止む無きに至り、折角の委員会答申は凍結されたままのようだ。

デフレ・スパイラルの日本経済下、一部の「見る」スポーツ市場を除き、スポーツ・レジャー市場も縮小に次ぐ縮小で見る影も無い有様、生活不安の中でスポーツどころではないといった風潮すら感じる。

そのような状況下では経済原則が優先され、赤字が見込まれるのに継続する理由は無いというのも当然であろう。ましてや面子など論外である。

しかし、本当に市場は無いのだろうか?

いや、潜在市場も含めれば2兆円を優に超す規模なのだ。

では、何故見本市は成立しないのであろうか?

通説的に言われる理由として商慣習がある。つまり、欧米との大きな相違点は日本特有の複雑で長い流通経路(輸入、製造→代理店→卸→地方卸→小売店)にあるとされている。

小売店の多くはシーズン毎に自分の目で商品を検討し、顧客に何を売れば最大利益を上げられるのかを考えて仕入れ、販売計画を立てている。これをマーチャンダイジング(MD)と呼ぶ。

しかし、国内に約1万2千店(推定)あるといわれている小売店のうち、自主的なマーチャンダイジングが出来ているのは、その2割程度と推定される。全国展開の大規模チェーン店や競技用品専門店(プロショップ)を除き、殆どの零細小売店は仕入れ計画を卸業者に任せてしまうのである。つまり、彼らは自分で見本市へ出向き、仕入れ計画を立て、それを売り切ることを放棄しているのである。これではお金を掛け、見本市で展示ブース設け商談する必要が無い。

他方、メーカー側は、有力バイヤーを個々に集め、商品見本と取引条件を示して契約し、生産計画に反映すれば済む。その他の零細小売店向けについては問屋に任せるだけで、効率的、経済的である。

但し、自社で商談会が出来るメーカー、代理店ばかりではないのもまた事実であり、見本市でバイヤーの目に留まり、商談に結び付けたい業者も多い。実はここに将来の成長商品が出番を待っている。これらの目を摘んでしまうことは大きい損失である。

欧米でも同様に巨大ブランドばかりではなく、大部分は個人零細業者である。日本で欧米並みの見本市が定着しないのは商慣習という非関税障壁が大きく立ちはだかっていることは既定の事実ではあるが、それを理由に手をこまねいていると、変化する市場をリードし、スポーツ参加率を高めるような市場創造活力は生まれてこない。

経済原則の優先は理解できるが、目先の判断で将来の市場創造努力を怠れば、自らの首を絞める結果は明らかだ。

ここはスポーツ関係業界が団結し、経済産業省、文部科学省、厚生労働省、スポーツ団体、マスコミなどと連携して、生涯スポーツ社会へのリード役を果たすよう努力して欲しい。

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