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■vol.169(2003年10月22日発行)

【杉山 茂】 アメリカの「薬疑惑」、日本も警鐘を
【早瀬利之】 丸山茂樹、米ツアー3勝目で考えされた「ケガの功名」
【松原 明】 「あと1勝の難しさ」
【佐藤次郎】 頑張れ田口壮
【岡崎満義】 落合博満・中日新監督が楽しみだ


アメリカの「薬疑惑」、日本も警鐘を
(杉山 茂/スポーツプロデューサー)

 いまのところ、アメリカ・メディアからの情報以外に、実情をつかみようがないが、アメリカ・アンチドーピング〜反薬物使用〜機構(USADA)が明らかにした同国スポーツ界の薬物違反疑惑は、連日、広がる一方で、アテネ・オリンピックまで10ヶ月というこの時点で、空前のスキャンダルになりそうな雲行きだ。

 きっかけは、今夏、アメリカ陸上競技選手による禁止薬物使用の情報が、匿名でUSADAに伝えられたことだった。

 USADAも、新しい事実をつかんでおり、「これほど多数の競技者を巻き込んだ違反の例を知らない」(10月17日、各紙)としている。

 8月の世界選手権(パリ)で、女子の短距離2種目を制したケリー・ホワイトがドーピング違反で金メダルを剥奪されたばかり。アメリカ陸上競技界の汚染は、またか、と思わせるが、USADAが嘆くように、今回は他のスポーツにも飛び火しそうで、大リーグやプロフットボール(NFL)にもと伝えられ、そうなれば、アメリカ社会を大きく揺るがそう。

 禁止薬物は、次から次へと“開発”され、それを防ぐために、検査方法が高まる。

 今回も、従来の尿検査では及ばなかった筋肉増強剤の新種「テトラハイドロゲストリノン」(THG)と呼ばれる薬物を検出する新方法ができたことが引き金になっている。

 競技力の向上を求めてコーチともども「薬に頼る状況」は、選手生命をかけるリスクを負いながら、アトを絶たぬどころか、むしろ拡がっている感じだ。

 人類の限界に挑むミクロなタイムとの争い、迫力に満ち、より刺激的なプレーが報酬につながる現代スポーツの影が忍び寄るのである。

 日本でも、報酬はともかく、薬の服用を「活用」と云いかえて、80年代、90年代とは比べものにならぬほど、危うい会話が、頂点に近い競技現場では、取り交わされているようだ。選手への周囲の過大な期待が、薬へ走らせる、とも云われる。

 日本では、アメリカやヨーロッパほど、とスポーツ界の関係者は、安心した表情を浮かべるが、一方で、ドーピングへの認識が薄く、低いのも事実だ。国体で初導入された夏季大会の結果(5競技15検体)は、全て陰性でことなきを得たが、アメリカの事態を対岸の火と見ていることは、もはや許されない。

 国際陸上競技連盟(IAAF)は、8月の世界選手権で採取した約400の尿サンプルを改めて検査しなおすことを検討しはじめたと伝えられる。

 国際オリンピック委員会(IOC)やアメリカオリンピック委員会(USOC)の毅然とした態度と、改めて日本スポーツ界の啓発が今回は特に望まれる。

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丸山茂樹、米ツアー3勝目で考えされた「ケガの功名」
(早瀬 利之/作家)

 丸山茂樹(34)が、今年の米ツアー、クライスラー・クラシックに優勝し、3勝目を上げた。優勝スコアは、65・64・70・67の266ストローク、22アンダーだった。

 2位のブラッド・ファクソンに5ストロークの大差をつけての完全逃げ切り優勝だった。これでマネーランクは76位から35位(167万ドル約1億7000万円)に上がった。200万ドル突破は近い。

 私が丸山を最後に見たのは今年7月の全英オープンでだった。背筋痛、首筋痛、腰痛に苦しんでいた丸山は、鎮痛剤を飲みながら戦っていた。以前ほどのパワーもなかった。スウィングも、迎え打つような球筋にかえていた。首痛をかばっていたのが良く分かる打ち方である。フィニッシュも低めで、飛ばす技術から、「痛みをかばう技術」になっていた。

 痛みは原因を調べて、手術せずに自然回復を待つことだが、丸山自身、父親と相談した結果、手術しない方法をとった。つらいことだが、それには体を休ませることである。それを実行した。

 もう1点は、契約先のブリヂストンスポーツに頼み、アイアンクラブを10g軽くしてもらったことも勝因のひとつである。わずか10gだが、心もち軽くしたことで「振り」がよかった。パワーがついたら、また重いアイアンに戻せばよいわけである。ゴルフは道具を両手で操るスポーツだけに、「体に合わせたクラブ選び」が大切だ、ということを教えている。

 それにしても、苦しみに絶えての優勝だった。これだからこそ、プロゴルファーが好きになって仕方がない。人生そのものである。

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「あと1勝の難しさ」
(松原 明/東京中日スポーツ報道部)

 大リーグのポスト・シーズン・ゲーム、全米オールド野球ファンの期待と注目を集めたカブス、レッドソックスは、「あと2イニング」、「あと5アウト」まで迫りながら、逆転負けし、ともに、リーグ優勝の夢は消えた。

 カブスは1945年を最後に、半世紀以上も、ワールドシリーズに出ていない。レッドソックスも、最後の登場は、1986年が最後。この年のワールドシリーズは、第6戦「あとワン・アウト」で優勝目前だったのに、一塁手が一塁ゴロをトンネルして逆転サヨナラ負けに泣く悲運のシリーズだった。

 カブスは6戦、レッドソックスは7戦と違うが、今年の両チームの負け方は驚くほど良く似ている。マウンドにはチームの看板エースが7回まで力投。だれも、完投できる、と思っていたのではないだろうか。

 ともに、7回に1点を追加し、3点差を付けたが、もう、カブスのマーク・プラヤー投手も、レッドソックスのペドロ・マルチネス投手も、疲労から、球が真ん中に集まりだしたのに、両軍ベンチは何もしなかった。

 カブスがマーリンズに一気に集中打された8回、最初のタイムリーはイワン・ロドリゲスがカウント2−0からど真ん中の球。マルチネスがデレク・ジター、松井秀喜に打たれたのは2−0。真ん中。捕手の要求通りには投げられなかった。

 カブスが負けたのは、左翼線のファウルを妨害したファンのために、アウトを逃した、のが敗因、と言われているが、エースの苦境を救う手だてが遅れたのが失敗の原因だ。

 敗戦後の、カブス・ダステイ・ベイカー監督と、レッドソックス・グラデイ・リトル監督のコメントも全く一致していた。「彼で負けたなら仕方がない」「マウンドへ行ったとき、マルチネスは任せてくれ、と言った」

 監督の采配で一番難しいのは、投手交代、と昔から言われている。両監督とも、エースのピンチを察知しながら、代えられなかった複雑な心境が、この短いコメントにもにじみ出ている。

 ベイカーは昨年のワールド・シリーズで、7回表、5−0とリードしながら救援交代に失敗、エンゼルスに逆転負け、優勝を逃す苦渋を味っている。それも、頭をよぎったのかもしれない。この経験を、今後、どう生かすだろうか。

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頑張れ田口壮
(佐藤次郎/スポーツライター)

 田口壮を応援している。去年のシーズンから米大リーグのセントルイス・カージナルスに移籍して、1年目、2年目ともにメジャーではあまりプレーできなかった。3年目こそは、本来の力と人物にふさわしい活躍を実現してほしい。
 
 なぜ田口なのかといえば、この34歳の外野手には古き良きプレーヤーの雰囲気があるからだ。
 
 オリックス・ブルーウェーブでは攻守好打で常にチームの中心に位置していた。そのままとどまっても、あるいはFAで他のチームに移っても、活躍と高年俸は約束されていた。だが、彼はあえて米メジャーに挑戦した。「知らない野球を経験してみたい。やらなければ悔いが残る」と、困難を承知で挑戦に踏み切ったのである。
 
 1年目、2年目ともにマイナー暮らしが長かったのは、カージナルスの外野陣がメジャー有数の層の厚さを誇っていたからだ。他のチームならメジャーで常時出場する力を持っているのに、それを生かす場に恵まれないという不運があった。それでも彼はくさらずにプレーを続け、今季終盤には来季につながると思わせる活躍を見せた。松井やイチローのように最初から頂点に駆けのぼれはしなかったが、一歩一歩はい上がっていくたくましさは大いにたたえられていいのではないか。
 
 「どんなに苦しい状況でも、笑って頑張っていくつもりだ」と田口は言っている。その言葉の通りに、彼はいつも明るく爽やかに難しい挑戦に取り組み続け、メディアやファンに対しても常に率直に胸のうちを語ってきた。その、いかにもスポーツマンらしい爽快さは、最近のスポーツ界ではむしろ貴重なものである。古き良きという表現の「古き」は、「本来の」と言い換えてもいいだろう。
 
 近ごろはスポーツ本来の純粋な爽快さを感じさせる選手が、どの分野でも少なくなっているように感じる。すぐれた競技者がそれぞれに個性的なのは当然のことだが、妙な傲慢さや独善的な態度をトップアスリートの個性のように思い込んでいる例などを見ていると、つくづくと寂しくなる。ビジネスの側面ばかりにこだわる選手、自分の環境に不満ばかりを抱いている選手なども同じことだ。さまざまなタイプのプレーヤーがいるのは当たり前だが、ファンはやはり、スポーツならではの率直さ、爽快さ、気分のよさを感じさせる存在にひかれるものなのである。
 
 シーズンを終えて帰国した田口には、国内のチームも誘いの手を伸ばすようだが、彼自身はいつもの笑顔で「まだまだメジャーでやるつもり」と言い切っていた。来季、この気のいい外野手が念願の成功を手にするようなら、それはさまざまな人々に勇気と元気を与えることになるはずだ。

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落合博満・中日新監督が楽しみだ
(岡崎満義/ジャーナリスト)

 落合博満さんが来季、中日ドラゴンズの新監督になる、というニュースを聞いて、これは面白くなるぞ、と思った。

 中日時代の落合さんに一度、名古屋まで出かけて長いインタビューをしたことがある。プロ野球の現役の選手をインタビューして面白かったのは、江川、桑田、工藤、落合、江夏だった。

 落合のバッティング論は分かりやすく、すこぶる面白かったが、他の4人に比べて、まことにインタビューがやりにくかった。彼はこちらの質問に決して「そうですね」という受け答えをしなかった。
 
 必ず「そうじゃなくて…」と、まずこちらの質問をはぐらかし、その流れを断ち切ってから、自分の考えを話し始めた。何か神経を逆なでされるようで、気持ちが落ち着かない。

 しかし、話の中身はしっかり詰まっていて、大変面白かった。話がしっくりかみ合わないようでいて面白い、という経験はあまりなかった。そのことで、落合さんには特別に強い印象が残っている。「球が止って見える」か、という話になったとき、「オレは打撃の神様じゃない。人間だから、見えるわけじゃない」と、落合さんは言ったものだ。

 落合さんがロッテに入団したとき、確か監督は金田正一、コーチは山内一弘。最初、落合さんはこの二人にあまり認められなかったようだ。代打専門の土肥選手のバッティングが自分の考えるそれに近い、と毎日土肥選手の打撃練習を細かく観察して、自分の打撃を完成させたのが落合さんだ。まさにオレ流のやり方をつらぬき通した。

 ありあわせの言葉でいうなら、一匹狼の打撃、である。自分の才能、個性を信じて、マイペースで生きてきたのである。他人が何といおうと自分は自分の信じる道を行く。それで三冠王3回というスゴイ成績を残した。

 特別にマイペースの強さを持った人には、どこかザラッとした肌ざわりがある。シラッとした冷たさがある。それが一人の選手としは通用しても、さて、監督として多くの選手を束ねていくとき、どんな作用を及ぼすであろうか。マイナスに働くことはないだろうか。

 タイプは少しちがうが、天才バッター大下弘が昭和43年に、東映フライヤーズの監督になったときのことを思い出す。巨人V9のちょうど中間年、川上「管理野球」が全盛期を迎えているとき、生涯のライバルといわれた川上のやり方に対抗するように、大下新監督は「三無主義」を打ち出した。つまり「ノーサイン、ノー罰金、ノー門限」である。

 結果は無残、チームは球団創設以来、初の最下位でペナントレースを終えた。
自由奔放主義が効果を収めるには、人一倍強い個性と自立心が不可欠である。みんなでもたれ合う集団主義が主流の日本に、天才大下のような「自由と自己責任」を求めるやり方は、とても受け入れられる余地はなかったのである。

 そして、日々ひたむきに生きる姿を監督が見せない限り、選手はついていかない。その姿を見せれば、叱られても、ときに鉄拳をふるわれても、選手はついていく。それなら「サインOK、罰金OK、門限OK」なのだ。少なくとも、これまではそうだった。

 落合中日はどうだろうか。落合監督はどのようなかたちで「ひたむきに生きる」姿を選手に見せるのだろうか。あるいは、これまで通りの「オレ流」を受け入れるだけの自立心を持った新しいタイプの選手が育っているのだろうか。来シーズンのプロ野球の大きな見どころの一つである。

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